銀は貴金属の一種で、元素記号はAg。光の反射率はすべての金属の中で最高であることから美しい金属光沢を放ちます。
大和言葉では「しろがね:白銀(白い金属)」と呼ばれ、温かみのある輝きが魅力です。
銀が水に触れると銀イオンが発生します。銀イオンは、細菌を死滅させる力がありバクテリアなどに対して強い殺菌力を示すため、広く抗菌剤としても使用されています。
また、他の様々な金属と異なり腐食することがありません。
空気中の硫黄化水素と結びつき特有の変色が起こります。これを「硫化」といいます。これは、「錆び」ではないので変色しても銀そのものの品質に問題はありません。
古来から支配者や富裕階級に銀食器が使用されたのは、食事に毒物を混入された際この化学反応によって異変を知ることができるからです。
この「硫化」こそが本物の銀である証です。
シルバージュエリーの多くは、この「硫化」と呼ばれる色の変化を防ぐためにロジウム等の金属でコーティングされています。これは本物の銀とは全く違う銀色です。
メッキ等のコーティングをすれば「硫化」を防ぐことは出来ますが、表面のコーティングは経年劣化で少しずつ剝がれてしまいます。
メッキやコーティングをした物はシルバークリーナーで磨くことは出来ません。
また、シルバーアクセサリーで金属アレルギーを発症したという話を聞いたことがあるかもしれません。
アレルギーの原因物質は個人差がありますが、多くはニッケル・パラジウムによる反応であり、銀そのものにアレルギーを起こす方は稀だといわれています。
特にアレルギーを起こしやすいといわれている金属は、クロム・コバルト・ニッケル・パラジウムです。
体調や季節によって刺激を感じることもありますので、医療機関でアレルギー検査を受けて、ご自身の体が何に対して反応するのか調べておくと安心ですね。


アトリエMISAでは、混ぜ物のない純粋な銀を使用しています。
純銀は柔らかい為に加工が難しく、ジュエリーメーカーの多くは銀に銅を加え強度を増したSV925を使用しています。
アトリエMISAでは、職人がひとつひとつ手作業で形を作り丁寧に磨き上げていますので、時間と手数は相当掛かりますが磨き上げた純銀の真白な輝きは格別です。
貴金属合金の品位を定める国際標準規格(ISO9202)及び日本産業規格(JIS H6309)準じた品位表記は SV999 です。
ロジウム等のメッキも使用していませんので金属アレルギーを起こす心配は少なくなります。
また、チェーンや留具など強度が求められるパーツについてはSV925(純銀92.5%銅等7.5%)を使用しています。
これらの素材にもメッキやコーティングはしておりませんので、ジュエリークリーナーで磨けば永久に輝きが戻ります。
この上質な素材の美しさを手に取り、感じて頂ければ嬉しく思います。